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初回の相談内容
20代女性
大学4年生の冬、卒論を書いていた時期に私はド派手な失恋をしました 。大好きだった彼氏に拒絶され、見捨てられ、私はベッドから起き上がれなくなってしまいました。
大学の中退も考えたほどです。なんとか這うように精神科に行き、抗うつ剤や精神安定剤をたくさん処方していただきました。そして、どうにか大学を卒業できることが決まり、私は一人暮らしを始め、自宅の近くの精神科に転院しました。紹介状に書いてあった診断名は、うつ病で した。
その日から私の長い長いうつ病の治療が本格的に始まることになります。しかし、結局うつ病で会社を辞めました。2015年4月、うつ病を抱えたまま内定を頂いていた企業に入社しました。会社や仕事は大好きでしたが、うつ病で認知の歪んでいた私にとって、大きなプレッシャーのかかる仕事を続けるのは非常に困難なことでした。
パニック発作で満員電車に乗れなくなり、タクシーで都心へ向かいました 。結果を出さないと存在が許されないと思い込み、土日も定時後もずっと仕事をしていました。実態のない何かをずっと抱え込み、なぜかずっと泣いていました。
会社は出来る限りを尽くして理解を示してくれましたが、それでも寝たきりで会社を休む日が続き、私はわずか入社5ヶ月で休職をすることになりました。復職を目指していましたが、私のうつ病の症状は自覚していたものよりも重く、年末付で退職することになりました。
Q:カウンセリングを受けようと思ったきっかけは?
いつまでも元彼のことを引きづっていたくないと思いました。本当は行きたくないけど母に連れられてきたので、辛い気持ちを話すだけでもいいやと思っていたのが本心です。
Q:カウンセリングを受けていく間にどんな変化がありましたか?
一番印象に残ったのは、催眠療法によって、涙や心の中にある気持ちをスッキリとさせてもらってから心境がガラリと変わりました 。ちゃんと寝れるようになりました。彼のことを思い出すことも少なくなってすごく楽になれました。頑張らなくてもいいんだと思えるようになりました。
Q:改善された今の心境を教えてください
今は前の彼氏のことも吹っ切れてスッキリしています。もう、苦しまなくてもいいんだと思うとすごく嬉しいです。新しい恋人が欲しいと心から思えるようになれたことが凄く幸せです。普通に仕事が出来るようになりたいので、社会復帰のために少しづつ成長していきたい と思います。
Q:悩んでいる方へのアドバイスをお願いします
たかが失恋と思われるかもしれませんが、失恋でも鬱になることがあります。仕事と失恋は関係ないかもしれないけど、根本は、自分の気持ちの持ち方でどうにでもなるとんだ思えました。薬の副作用は本当に辛いものがあります。出来るのであれば、出来る限り薬は飲まないほうがいいと思います。
公認心理師:吉田澄央
ライフファクトリー東京代表。「改善するカウンセリング」の実現のために、今まで1万回を超える精神科診療に同席。現役の心理師でありながら日平均来院数1000人以上の精神科医院にて、患者相談部門の事務長を任される経歴を持つ精神科医療分野フェッショナル。
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