人の目が怖い、すれ違いざまに自分のことを見られいるような気がする…視線が怖いと日常生活を送るのも辛いですよね。でも、もう安心してください。
この記事を最後まで読むと、今あなたが苦しんでいる視線恐怖症の具体的な治し方を知ることができます。これからは、人目を気にせずに動けるようになる方法を具体的に書きました。
① 視線恐怖症を治すために大切な3つのこと
視線恐怖症を治すためには、自分と他者の境界線を作ること、思い込みに気づくこと、人は怖くないことを潜在意識レベルで知ることが大切です。早速、視線恐怖症を治すために大切な3つのポイントを読み進めてみましょう。もしも、視線恐怖症の根本の原因や具体的な症状を知りたい方は、視線恐怖症とは?カウンセリング会社が詳しく症状を解説をお読みください。
1-1:自分と他者の境界線を作る
対人関係には、それがどんなに親しい間柄でも境界線が必要です。例えば親子の間でも「ノックもせずに部屋に入って欲しくない」とあなたが感じているとしたら、それがあなたの境界なのです。
境界線を作るとは、自分と他者の間にお互いが踏み込まれたくない距離感を保ち、それを尊重しあうことなのです。
1-2:自分の思い込みを外してあげる
他者との関係において、人は案外、思い込みで判断したり、行動しています。
あなたがどう感じたにしろ、相手がどう思っているのか、本当のところは相手にしか分からないのです。
ですから、相手の言葉や行動の先を読み過ぎて思い込んだり、先入観を持つことなく、まずは目に見え、耳で聞こえた相手の行動や言葉をそのまま受け取ることが大切です。
1-3:他者は怖いものではないことを知る
実際のところ、他人は自分が思うほど、自分の言動や、まして視線のことなど気にしていません。
例えば、あなたは目が合っていたと思っても、相手はあなたの後ろにいた鳥やショーウインドウに映る自分自身を見ていたのかもしれません。
もちろん、そうと分かっていても気になってしまうからこその悩みだとは思います。ですから、少しずつ地道に、自分自身に他者は敵ではないこと、自分も他者を傷つけていないということを言い聞かせていきましょう。
② 視線恐怖症を治せる機関
視線恐怖症は人には相談しにくいものです。相談したところで「気のせい」あるいは「気の持ちようだ」と言われてしまうことが多いからです。
実際そうした言葉に傷ついた方も多いでしょう。けれど、そんな時こそ投げやりにならず、まずは専門機関に相談してみることです。
2-1:精神科心療内科で薬を処方してもらう
視線恐怖症を治そうと思った時、まず頭に浮かぶのが精神科や心療内科だと思います。どうしても、苦しさや辛さで今にも押し潰されそうな時は、精神科や心療内科で薬を処方してもらうのもひとつの方法です。
しかし視線恐怖症の根底はあなた自身の心の中にあります。薬で一時的に症状を緩和することができるかもしれません。しかし、一生涯お薬を服用し続けることを考えると、健康面での不安はありませんか?
実際に薬の副作用で悩んでいる人も大勢います。本当にあなたらしく生きるためには、根本的に解決するには心理療法やカウンセリングがおすすめです。
<視線恐怖症の際に処方される薬>
SSRIと言われるうつ病に処方される薬のひとつです。幸せホルモンと言われる心を安定させるホルモンが減ることを抑えてくれるお薬です。
しかし、副作用もあります。例えば、喜怒哀楽の気持ちが減ることやモチベーションを感じれないということもあります。参考:CURON 医療機関向け
2-2:物事の捉え方を変える心理療法
心理療法とはカウンセラーとの対話や、ワークを通じて、自分の思い込みや本当の気持ちに気づき、心と体の問題を解決していくことです。
例えば、あなたが相手の言葉に傷ついたとして、相手はそんなつもりで言ったわけではない場合があります。このように、心理療法ではその人の心の障害になっている認識について話し合い、是正することで、本来のあなたらしい人間関係を築けるようにしていきます。
2-3:素早く心を整える催眠療法
催眠療法は視線恐怖症の根本原因である、心にアクセスしていく心理療法です。
例えば、あなたの心の根底に、小さい頃に感じた「自分は愛されていない」という思いがあるとします。
そうした辛い思いを変える手助けをしてくれるのが、催眠療法です。また、催眠療法は、心理療法と組み合わせることで、次のような効果が期待できます。
催眠療法の期待できる効果1
カウンセラーの言葉を素直に受け入れられるようになります。
カウンセラーに何かアドバイスをされても、心が固い殻に包まれたままでは、受け入れることができないことも多いのではないでしょうか。
そこで、心をまっさらな状態にするのが催眠療法です。そうすると、アドバイスもスッと受け入れられるようになります。
催眠療法で期待できる効果2
自分の状況を、客観的に見ることができます。
辛い思いをしている最中は、自分で自分を客観的に見るのは難しいものです。
しかし、催眠療法中は脳波がリラックスし、客観的に自分をみることができます。
催眠状態になることで、辛い思いから解放された状態を体験することが出来ます。その感覚を掴むことが、症状改善への大きな一歩となります。
そのような心地よさを経験することで、もっと心を軽くしようとカウンセリングにも前向きに取り組めるようになります。催眠療法について詳しく知りたい方は、催眠療法についてのページもご覧ください。
③ 視線恐怖症の改善ステップ
視線恐怖症の症状は自己肯定と、辛い過去との和解を経て、自分の感情と実際に起きていることのズレを認識できるようになることで改善していきます。
ここではそれぞれの段階について説明していきます。
STEP1:自分を受け止める
自分で自分の良いところも、ダメなところも全て受け止めてあげましょう。
完璧な人などいないということを受け入れながら、自分のことを深く知ることから始めましょう。
STEP2:今起きている問題を整理する
今抱えている辛いことや悲しいことを整理しましょう。
ストレスが大きければ大きいほど、人は正しい判断が出来なくなります。
ですから、今の状況をワークを通じて整理し、混乱した心や状況を整えましょう。
STEP3:過去の傷を癒す
幼い頃に、押し殺した気持ちを認め、受け止めてあげましょう。
そして本当はどうして欲しかったのか、言葉にしてみて下さい。
そうすることで幼い頃についた心の傷を癒すことが出来るようになります。
STEP4:過去の出来事がどのような影響を与えているのかを知る
過去を受け入れることが出来たら、その影響が今どんなところに出てきているのかを把握しましょう。
例えば、
・自信がない
・いつも劣等感を抱いている
・コミュニケーションが苦手など
そうした現在の問題は、過去の出来事が原因で起きている可能性があります。
STEP5:自分の感じていることと現実の隙間を埋めていく
実際に自分が思っていることと、周囲が思っていることとの違いを認識しましょう。例えば、自分の性格や能力について、自分では取るに足らないことだと思っていることがあるとします。
しかし、他者からは、素晴らしいことだと思われていることもあります。このように、自分の中の思い込みや、自分を縛っている価値観をひとつひとつ紐解いていきましょう。
STEP6:アサーション(理想の自分に近づける)
最後に、これからどんな自分になりたいか、ビジョンを描きましょう。
そしてその為に必要なことを学んでいきましょう。
例えば、
・感情のコントロール方法
・コミュニケーション
・ストレスケア
毎日を生きやすくする為のスキルをひとつひとつ身につけていくことで、自信を持って生活をすることができるようになります。本来のあなたの秘めた魅力を開花させていくためにも、ぜひ取り組んでみてください。
④ 視線恐怖症は改善できます
こういった心理的な悩みは、「そう簡単に解決できたら苦労はしない」と思いますよね。きっと、わかっているけれどできないことはとっても多いと思います。
でも、ひとつだけ知っていただきたいことがあります。今、抱えている苦しみは、誰にも理解されないものなんかではなく、改善出来るものです。
あなたがどんな状況であっても、正しい心のケアをすれば視線恐怖症は必ず克服をすることできます。
夢物語ではありません。今のあなたの現状から、一歩一歩近づいていけることを忘れないでください。
もしかするとこの先のことを考えると不安になるかもしれません。しかし、誰もが改善する力を秘めていることを忘れずに視線恐怖症の改善への一歩を進んでみてください。
この記事を書いたカウンセリング会社のライフファクトリーについて知りたい方は、ライフファクトリーの特徴のページを読んでみてください。
公認心理師:吉田澄央
ライフファクトリー東京代表。公認心理師でもあり催眠療法士として活躍。「改善するカウンセリング」の実現のために、今まで1万回を超える精神科診療に同席。現役の心理師でありながら日平均来院数1000人以上の精神科医院にて、患者相談部門の事務長を任される経歴を持つ精神科医療分野のプロフェッショナル。
吉田心理師の監修:「不安障害」記事一覧
吉田心理師の監修:「統合失調症」記事一覧
吉田心理師の監修:「アダルトチルドレン」一覧
吉田心理師の監修:「うつ病」記事一覧