『私のパニック障害、いつになったら治るの?』
『安心して普通の生活をすることは二度とできないかも』パニック障害の症状は苦しく、不安ですよね。しかし目に見えないだけに、周りから理解されにくい病のひとつでもあります。
将来のこと、おひとりで悩んでいませんか?弊社のベテランカウンセラーがあなたのお悩みにズバリお答えします。
「パニック障害は、治ります。しかも、我慢や現状維持をせず、早期に治すことが大切なんです」合わせて、「但し、改善のためには丁寧かつ適切なステップが必要」です。
このコラムでは、弊社でパニック障害を改善したクライアント様の実績のなかから、今日からあなたが取り組める適切なステップをまとめてあります。
最初の一歩は不安かもしれません。しかし、最後までお読みいただければ必ずあなたの明日が変わってきます。一緒に一歩を踏み出し、つらいパニック障害のゴールをめざしましょう!
また、パニック障害の具体的な症状を知りたい方は、パニック障害とは?その詳細でまとめていますので、読んでみてください。
目次
①パニック障害は改善しやすいって本当?
「パニック障害で長く悩む方の数は多いです。が、正しいケアができれば、比較的短期で改善を目指すことができますよ」と話してくれたのは先ほどのカウンセラーです。
パニック障害のメカニズムは完全には解明されていませんが、症状に悩む方に共通することがあります。
〇〇をしなければならない
〇〇をすると発作が起きる
と深く思い込んでおり、それが脳に記憶されてしまっていることです。
パニック発作の状態は、大昔から私たちが持っている身を守るための安全装置です。危険な状況で突然やみくもに走りだしたり、呼吸数をあげたりすることで、生命維持の確率を上げるのです。
しかしこの状態が、例えば現代の満員電車など、生命維持にかかわらない状況で誤作動をおこすとパニック発作になります。発作を起こした経験から満員電車に乗ると危険と判断します。
そうすると、発作が誘発されるように脳が間違ったインプットをしてしまうことがあります。この発作を繰り返す状態がパニック障害です。
このインプットを、専門用語で「アンカリング」と言います。このまるで呪いのような状況を解いてあげることで、パニックになりにくくなるという結果が出ています。
うつ病では要因が複雑に絡み合うことが多く、ひとつひとつの解明に時間を要しますが、パニック障害はアンカリングされた考え方をずらしてあげることで短期での改善が見込めます。
②ここが肝心!2つの原因がパニック障害が治らない原因
パニック障害は改善していける病気だ、ということをお話ししました。しかし、実はあなたの生活は、知らず知らずパニック障害の克服にブレーキをかけてしまっているかも…
・不安でつい薬に頼りすぎ、薬が増える一方になっている
・ごはんや麺、スイーツが大好き。糖質過多な食生活をしている
この2つは特に要注意です!詳しく見ていきましょう。
2-1:パニック障害を治すために増えていく薬
パニック障害の治療のため、多くの患者さんが精神科や心療内科を受診します。現代日本におけるこれらの診療科のメインの治療は、投薬です。
一般に、最初に使われる薬は抗うつ薬の一種です。安定剤(抗不安薬)もよく使われます。投薬により一時的に発作を回避できる、また症状が軽くなるなど、救われる方も多いと思います。
しかし、投薬は、①で申し上げた「アンカリング」という脳にインプットされた回路そのものをほぐす効果はなく、あくまで症状の軽減を行っているにすぎません。
投薬で症状が改善したと考えてストレスフルな環境に身を置くのは、わかりやすく体の痛みに例えれば、腰痛の原因にアプローチせず、痛み止めだけを服用しながらスポーツを続けるアスリート状態です。
要因としては悪化していく一方ですし、いつか必ず限界が来て症状が再発すること、おわかりいただけますよね。
また、薬には副作用があります。パニック障害によく使われる薬の副作用には健康に影響するものや、薬物依存を引き起こすものもあります。具合が悪いし何年も薬をやめられないと悩む方がいますが、それは副作用の可能性もあるのです。
厚生労働省のWEBページにも「薬の効果は人によって違うため、効果を確認しながら増減したり薬を変更したりする必要があります」と記載があります。投薬は医師の適正な管理のもとでおこなうものです。
参考:パニック障害の認知行動療法マニュアル
しかし長くパニックの症状に悩まれて弊社にいらっしゃるクライアント様には、これが適正に行われず、薬が増えていくばかりだったケースをよく目にします。これがパニック障害を長引かせている原因のひとつと考えています。
2-2:栄養バランス、嘘のような本当の話
パニック障害は、日本人に特に多いと言われています。この背景にあるもののひとつは糖質過多な食生活です。
「糖質制限」という単語はダイエット目的ではよく使われますし、お聞きになったことがあるかと思います。糖質過多な食生活がメンタルにまで影響することはあまり知られていませんよね。しかしこれは本当です。
また特に若い女性に深刻なのが、鉄欠乏による貧血です。貧血と心に何の関係が?と思いますよね。しかし、「パニック障害と思ったら貧血だった」というケースが実に多いのです。栄養状態は、こころの健康に直接かかわるものです。
参考:順天堂人のためのメンタルヘルス講座
③短期で改善するためには?あなたに伝えたい3つのポイント
パニック障害、いつ治るの?根本的な解決にはどうしたらいい?というあなたに、【たった3つの見直し】ポイントをお伝えしたいと思います。今日から1つずつ、歩みだしてみませんか?
3-1:パニック障害には認知行動療法が効果的
弊社では、パニック障害の治療に認知行動療法をおすすめしています。認知行動療法では、様々なワークを通じて、パニック障害の根底になった考え方の癖や行動を振り返り、修正していきます。
これを行っていくと「人が多いところに行くと発作が出る」と脳が誤って紐づけしてしまったものを解消することができます。病の根本となっている原因にアプローチできるところが最大の特長です。
魔法ではありませんので、唐突に治るというものではありません。クライアント様ご自身が、治ることを信じて素直に行動することが何よりのカギです。
投薬だけに偏ることなく、こうしたケアを行う信頼できる機関を見つけ、相談してみてください。
3-2:パニック障害をな治すには、安心できる居場所が必要
あなたには、将来の心配や今のつらい気持ちなどを、包み隠さず本音で話せる居場所がありますか?
パニック障害にかかる方は、優しくまじめでまわりに気を遣う性質の方が多く、ご自身で気付かないうちに心に我慢やストレスをためている傾向がみられます。
誰かと過ごして人の温かさにふれ、視野を広げることは、ストレスの軽減になりパニック障害の症状の軽快につながります。
こんな悩みを誰かに話すのは迷惑では?と逆にプレッシャーになるようならば、カウンセリングを受けることをおすすめしています。どうかお一人で考え込まずに、心を開ける環境を手に入れてください。
3-3:パニック障害を治すためには食事を見直そう
糖質、美味しいですよね。私は甘いパンが特に大好きです!しかし、糖質過多な食生活を続けると、しだいに膵臓が疲労し、体内の血糖コントロールがうまくいかなくなります。
これがなんと不安や緊張の症状につながり、パニック障害を引き起こす原因になることがあります。食生活の見直しはメンタルヘルスの重要な一歩です。
加えて、心の健康のために、糖質に代わって摂取してほしい栄養があります。タンパク質と鉄分です。
タンパク質が多い食品
・肉類
・卵類
・魚介類
・乳製品
・大豆製品
などがあげられます。
鉄分が多い食品は、なんと、上であげた「タンパク質が多い食品」とほぼ同じです!これに加え、鉄分の吸収率をあげるビタミンCを同時に摂取したり、鉄鍋で調理したりと工夫するとますます効率を上げることができます。
オススメは、規則正しい食事で、不足しがちな動物性食品をとるよう心がけることです。手軽な食事は糖質過多になりがちですので、意識して切り替えましょう。
また、今日の食事では足りていないと感じたら、サプリメントやプロテインで補うのもよいでしょう。
④パニック障害はいつ治る?克服までの平均期間
ここまでの流れで、『生活をできるだけ見直そう』と思っても、明るく仕事や育児ができる毎日を取り戻すまでに「何年もかかるし、再発もあり得る。そもそも治療経過は人によるからわからない」なんて言われたら、希望がもてませんよね。
弊社ではパニック障害の改善期間として、おおむね3か月を目安として提示します。そんなバカな!短期改善なんて夢のまた夢!と、感じる方も多いと思います。実際、ご相談にいらしたほぼ全員がそうおっしゃいます。
確かに、通常の治療経過ですと平均2年間ほどのスパンで投薬等の流れを設定されることが多いようです。また再発率が高いために、一旦は落ち着いたかに見えても数か月後にまたパニック発作に見舞われ通院を繰り返すという情報も一般的なようです。
事実、先日いらっしゃったクライアント様は、なんと5年間も一喜一憂しながら苦しまれたそうです。なぜ、この方が3か月後には明るいゴールに向かうことができたのか。
理由はひとつ。適切なケアです。弊社では、経験豊富な専門家が、クライアント様おひとりおひとりに合わせて
*催眠療法
*認知行動療法
*マインドフルネス
などを組み合わせて、パニック障害に最適なケアを行いつつ、再発しないための考え方や行動を身につけます。傾聴(話を聞く)し、投薬することがメインの診療ではこの効果は望めません。
私どもはクライアント様の心に寄り添いながら、脳の機能にも着目します。考え方や行動を通し、気持ちや体全体が快方に向かえるよう、全力でサポートしていきます。
⑤パニック障害は治ります
パニック障害克服のための生活習慣と適正な治療法についてまとめてきました。明日を迎えるのがつらい、できない自分が情けない、いつになったら治るんだ?そんなふうにおっしゃる方を何度も見てきました。
パニック障害は、ちょっと休んだ程度で治る病気ではありません。しかし適正なケアさえあれば、早期回復を目指すことができます。今日をつらいお気持ちで過ごしているあなたが、この文章で回復へのヒントをつかむことができたら幸いです。
もっと詳しく知りたい方や、疑問点がある方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。専門性を極めたカウンセラーはじめとするスタッフが、心からお答えします。
また、パニック障害の具体的な治し方を知りたい方は、パニック障害の治し方を細かく解説を読んでいただくと更に細かくパニック障害の治し方を知ることができます。パニック障害でおなやみの方はぜひ読んでみてください。
公認心理師:吉田澄央
ライフファクトリー東京代表。公認心理師でもあり催眠療法士として活躍。「改善するカウンセリング」の実現のために、今まで1万回を超える精神科診療に同席。現役の心理師でありながら日平均来院数1000人以上の精神科医院にて、患者相談部門の事務長を任される経歴を持つ精神科医療分野のプロフェッショナル。
吉田心理師の監修:「不安障害」記事一覧
吉田心理師の監修:「統合失調症」記事一覧
吉田心理師の監修:「アダルトチルドレン」一覧
吉田心理師の監修:「うつ病」記事一覧