名古屋カウンセリング
ラポール形成の方法

カウンセラー必見!人の心を開くラポール形成の方法

初対面の人や患者さんと会話をしていて、自分の伝えたいことが相手にうまく伝わらない、どうも話がかみ合わない、というような経験はありますか。その状況は、相手とラポール形成ができていないことが原因です。
ラポール形成ができるようになると、自分の伝えたいことが相手に伝わりやすくなったり、相手も本心を伝えてくれるようになったりと、信頼関係が築きやすくなります。


ラポール形成を行えるようになると、ビジネスの場だけでなくプライベートでも人間関係がスムーズになりますので、ぜひ身につけたいテクニックです。最後まで読んでいただくとラポール形成のやり方が分かっていただけますので、ぜひご覧になってみてください。

①ラポール形成とは

ラポール形成とは

ラポール形成とは、人間関係を円滑に築くためのテクニックです。ラポール形成されている人との関係は、一緒にいて居心地が良い・気が合うという気持ちになり、相手との信頼関係が築きやすくなります。そうすることで、常にあなたと一緒にいることに安心感を覚えて相手の本音を知り、受け止めることができるようになります。参考:厚生労働省 信頼関係構築のスキル

②そもそもラポールとは?

ラポールの意味

ラポールはフランス語が語源で「架け橋」という意味です。相手の心と自分の心の間に架け橋ができて、お互いの気持ちに共感し合うというイメージができるでしょうか。心理学用語では、この語源を元にして、相手と自分との間に築かれる信頼関係のことをラポールと呼んでいます。

つまり、信頼関係ができることがラポール形成ということです。では、このラポールを形成することでどんな良いことが起こるのかを次の章では具体的にお伝えをします。想像しながら読んでみてください。

③ラポール形成が役立つ場面

ラポール形成が役立つとき

相手との信頼関係が築けるようになると、ビジネスでもプライベートでも人間関係を円滑に保つことができて、自分の伝えたいことが相手に伝わりやすかったり、心を開いてほしい相手に心を開いてもらえるようになります。

あなたが相手のことを思って伝えたいことを、相手が正しく理解してもらえるようになると、相手にとっても良い結果となりますし、あなた自身にとっても良い結果となります。人間関係すべての場面にラポール形成は役立ちます。

ラポール形成が役立つケース①仕事

取引先の担当者との信頼関係を結べるので、好意的に対応してもらえるようになり、売上げを向上させることができます。

上司や部下との関係が円滑になることで、仕事の流れがスムーズになったり、社内でも尊敬や信頼をされるようになります。

その結果、社外・社内評価が上がり給与も上昇することとなり、自分にも良い結果となり返ってきます。

ラポール形成が役立つケース②恋愛

好きな人の気持ちを素早く掴むことができるので、相手に好意を持ってもらいやすくなります。そうできたら、交際へ発展させることも容易になりますね。

交際している相手にも、安心感や信頼感を与えることができ、一緒にいると落ち着く、本音が話せると安心してもらえるようになり、関係が良好に保つことができるようになります。

ラポール形成が役立つケース③家庭

実は、家族=ラポール形成ができているとは限りません。本心をなかなか話してくれない家族、ちょっとしたことでイライラした言葉が返ってくるような家族の場合、ラポール形成ができていない状態です。

ラポール形成ができると、お互いに本音を話せるようになります。そうすると、お互いの我慢も少しずつ放出されていきますので、我慢が蓄積されてある日突然爆発!ということがなくなります。そうすると日頃からパートナーが自分のことを大切にしてくれたり、自分もパートナーへの気持ちを高めることができます。

ラポール形成が役立つケース④カウンセリング

クライアントが本音を話してくれるため、根本に抱えている悩みを打ち明けてくれやすくなります。また、自分の伝えたい言葉をすっと相手の腑に落とすことができるため、クライアントの悩みを素早く改善に導きやすくなります。

④ラポール形成をするための3つのコツ

ラポール形成のコツ

それではラポール形成をするための3つのコツをお伝えします。はじめの2つはテクニックではなく、あなたの気持ちの持ち方・見る視点の問題です。心に余裕をもち、意識してやるようにしましょう。

そのうち習慣となっていき、無意識でもできるようになっていきます。最後の1つは身だしなみと挨拶であり、すぐにでも実践できることだと思いますのでぜひ今日からやってみてください。

ラポール形成のコツ①技術よりも相手と向き合う

信頼関係を築くための心理テクニックは、ミラーリングやページングなどがありますが、これらのテクニックは試しやすいこともあり学ぶ方も多いかと思います。

ラポール形成においてもこれらのテクニックはとても効果的なのですが、注意してほしいのは、あくまでテクニックであり、相手の話を聞く基本姿勢ができていなければテクニックは生かすことはできないということです。

まずは相手との信頼関係構築に全力を傾けているか確認してみてください。「相手に興味を持つ」「相手のことを本気で知ろうと思う」という基本姿勢はできていますか。


基本姿勢ができていないならば、あなたは相手を良く見ずに「常に焦点を自分」にあわせて話をしています。

例えば、

・相手に嫌われたらどうしようと相手の顔色を伺っていたり
・自分が相手に好意をもってもらえるようなことを言いたい
・話のペースを自分に持っていきたい

と自分のことばかり考えて、相手に興味関心がなければ相手も同じようにあなたの顔色を伺うことになります。このような会話となる場合、焦点が「相手」ではなく「自分」に向いていますよね。

会話は、双方の心のキャッチボールですが、結局のところ、表面的な会話だけになってしまい、本当の意味でのラポール形成を行うことができません。

相手が話をしているときは、こちらが先回りして解釈しようとせず、真剣に話を聞くことに集中する姿勢を相手に見せることが大切です。こちらが話をするときは、相手を焦点において、自分の言葉や表情が相手の立場からどのように映っているのかを意識するようにしましょう。

ラポール形成のコツ②心の中に恐れや自己中さはないですか?

相手に嫌われる自分への恐怖心があると、いつまででも相手とラポール形成できません。嫌われてもいいから、本気で相手のことを考えて、本気で気持ちを冷静に話そうという覚悟を持つことが大切です。

相手に嫌われることはもっとも怖いことですし避けたいところ。しかし、相手のことを本気で考えて嫌われてしまったとしたら、それは相手の問題であり自分の問題ではありません。

相手への気遣いは大切ですが、相手のご機嫌取りをしているだけでは、ラポールは形成できないのが本音のところです。


そして、自分の言いたいことに注力するのではなく、相手に興味をもちよく観察しながら話を聴きましょう。そうしていると洞察力が磨かれていき、相手の気持ちがほぐれるような声掛けができるようになっていきます。

これも自分ではなく相手に焦点があるからできることで、自分が自分がという焦る気持ちを抑えて、相手に焦点を当てられるような気持ちの余裕をもつことが大切です。

ラポール形成のコツ③身だしなみや挨拶ができているのか

基本的なことですが、最も大切です。ありがとう、こんにちは、こんばんは、笑顔で言えていますか?清潔感のある白衣、髪型、身なりをしているでしょうか。笑顔ではっきりとした声で挨拶すると、仏頂面をしている人でも顔がゆるんで挨拶を返してくれるものです。

そして、相手に良い印象をもちます。人は第一印象が悪ければ、その後の距離を縮めようと思うことは非常に難しいです。特にカウンセリングではクライアントとの初めの1回で継続をしてくれるのかそうではないのかが関わってきます。最初に心を掴むためにも清潔感や笑顔、挨拶は忘れないようにしましょう。

⑤ラポール形成に必要なのは、技術よりも心の向き合い方

心で向かい合う

いかがでしたでしょうか。ラポール形成に必要なことは技術ではなく、心の向き合い方である、という認識ができたでしょうか。人と話すときの心の向き合い方は、長年の経験から培ってきたものですから簡単には変えられないかもしれません。

しかし、意識してやっていくことで、徐々にできるようになっていきます。落ち着いて会話をしながら相手を観察し、洞察力が磨かれていくと会話のちぐはぐも減っていき、会話の内容に慌てることもなくなります。

ラポール形成ができるようになると、クライアントの改善も早くなり正確に行いやすくなりますので、ぜひ今日からやってみてください。