自己肯定感がないと、人にばかり優しくしてしまい自分自身のことがおざなりになることがとても多いです。
この文章を読んでいるあなたも、ついつい自分のことは後にして本当は辛いのに相手のお願いを受けれてしまった経験があるのではないでしょうか。
今日は、そんなあなたが少しでも自分のことを大切にできるようにするためのポイントをお伝えします。
最後まで読むと、今日から自己肯定感がない自分を卒業して自分のことを大切にできるようになりますよ。
目次
①自己肯定感がないときはどうしたらいいの?
自己肯定感がないときは、自分自身を大切にすることに意識を向けてみましょう。少しでも目線を自分の内側に意識を向けることで、少しずつ大切にできる習慣を身につけることができるようになります。今回は、自己肯定感がない時に何そしたら回復することができるのか?そのヒントをこの章ではお伝えしますね。
特に今の日本では、自己肯定感が低いということを国も注目するレベルにまでなっています。まずは、自己肯定感がないと悩んできる人はあなただけではないと知ってみるのも、自己肯定感がないことに罪悪感を持つ気持ちが緩和されるかもしれません。
参考:高校生の生活と意識に関する調査(文部科学省)
1-1:自己肯定感を高めるには、自分自身に思いやりを持つ
自分自身に思いやりを持つ、自分を大切にする。そんな言葉はよく聞きますよね。でも、具体的に何をしたらいいのでしょうか?そう疑問に思ってはいませんか?
まずは、自分を大切にするためにも第三者の目線を持つことが大切です。例えば、自分のことを自分自身と捉えるのではなく、自分のことを親友だと思ってください。不安感で動けない時、恐怖心で困っている時に目の前に悲しい表情をしている友人がいたらどんな声をかけてあげますか?
このように、自己肯定感がない時や辛い時は、自分に対して温かい気持ちを持ってあげてください。自己肯定感が低い人の多くは、とても自分に厳しいです。
100点でなければならない、〇〇するべきである、自分は素敵な人でいないといけない、そんな風に自分自身で自分を縛り付けていることがとっても多いです。
もちろん、最初から自分に厳しいかったかというとそうだったわけではないはずです。もしかすると、幼い頃の環境や、誰かに言われた言葉が原因で自己肯定感がなくなってしまったのかもしれません。
ですが、誰もあなたを縛ることなんてできません。こうした、自己肯定感や自分を大切にすることを遠ざけてしまう呪縛から逃れるために、自分自身にもっと優しくしてあげましょう。
親友が同じような呪縛に苦しんでいる時、あなたはきっと手を差し伸べるでしょう。同じように、自分も助けてあげてください。
自分を他人の一人だと思って接すると良いです。一番近い存在として、大切にしてあげてください。そう考えると、小さな失敗で怒鳴りつけたりしないし、結果が思うようにいかなくても励ましたりするはずです。
自分の気持ちを真正面から受け止めてあげて、親友だと思って声をかけてあげたらいいのです。最初は違和感があると思いますが、誰に見られるわけでもありません。実際に声に出して、自分を助けてあげましょう。
1-2:自己肯定感がない時は、完璧な自分であろうとしない
常に、「正解」「不正解」のつのことで判断をしないこと。「善」か「悪」でも判断をしないこと。自己肯定感が低い人の中で、完璧主義に苦しんでいる人もまた多いです。
物事を「正解」か「不正解」かの2つで捉えてしまうと、不正解は許せないし、正解でなければ生きている価値がないとさえ思ってしまいます。世の中、2つに分けられることって実はそんなにありません。性別でさえ、今はもう男と女だけではありませんよね。
色だって無限にあるし、それぞれ見えている世界は全て違います。正解か不正解かという2つに綺麗に分けられるほど、世の中は簡単にできていないのです。どちらにも該当しないようなものがたくさんあります。
ですから、物事を2つに分けるというのは「できない」ことだと思った方がいいでしょう。同じように、自分が正解か不正解かなんて考えなくて大丈夫です。
どちらにも該当しないのです。あなたはそのままの状態で存在して良いということです。
1-3:自己肯定感を高めることは、ポジティブでいることではない
自分も他のひともみんな完璧な人などいないことを知る。自分の欠点も受け止めてあげること。そんな風に、完璧な人間なんていないということを心の底から理解することができたら、これまで自分を縛ってきたものがスッと溶けていくはずです。
自分も完璧なんかじゃないということがわかればそれだけで大丈夫です。最初も言った通り、人間には良いところも悪いところもあって、悪いところがない人はいません。
悪いところがあって、他人に迷惑をかけているのなら直す努力は必要かもしれませんが、それだけを見て「自分はダメなやつ」だなんて思わなくて大丈夫です。みんなそういう部分を持っていますよ。
②自己肯定感を高めるためには、ネガティブの捉え方を変えてみる
自己肯定感がない時にネガティブなことに遭遇をすると、心がぽっくりと折れてしまう…そんな経験はありませんか。
実はネガティブなことが起きた時があなたの自己肯定感を高めるチャンス!だったりします。そんなバカな..と思うかもしれませんが、少し読み進めてみるとその真相がきっと伝わってくれると思います。
自己肯定感を高めるポイント①現実逃避をしない
現実に起こっていることから目を背けないこと。失敗したことや、これからやるべきことをしっかりと受け止めてあげること。
厳しい…と思ったかもしれません。大きな失敗をしてしまった時、間違いをおかしてしまった時、すぐに「自分はダメなやつ」と思わないようにしましょう。
まず、何があったのか事実をしっかりとらえます。そして、何がダメだったのか、これからどうしなければならないのかを考えましょう。冷静かつ客観的に見て、あたかも親友にアドバイスするかのようにしてみてください。
とても難しいことですが、これが自分を大切にするということなのです。きっと、焦りや心配などの負の感情も湧き出てくるでしょう。
しかしやるべきことはしっかりやらなければなりません。この時こうした負の感情は邪魔になってしまうのです。
自己肯定感を高めるポイント②感情に支配されない練習をする
「嫌だ」「無理」などの負の感情に支配されないこと先ほども触れたように、負の感情に支配されてしまうと適切な行動がとれなくなってしまうことがあります。
自分はダメなやつだという気持ちでいると、正しい判断ができずにより大きなミスをおかしてしまうこともあります。こういう時は、行動と気持ちを区別することが大切です。
あふれ出る負の感情に支配されてしまうようなら、一旦すべての気持ちを書き出してしまいましょう。しっかりと時間を決めて、その時間は気持ちだけに集中します。
時間がきたら、それは一旦置いておいて次に事実把握、今後の取り組みについて真剣に考えていきます。このように、気持ちと行動を区別することができるようになると、感情に支配されずに過ごせるようになります。
自己肯定感を高めるポイント③今、何ができるのかを考える
今からできることを冷静に考えること。第三者の気分で取り組むと改善策を見出すことができます。そして、行動した結果が自信に繋がり自己肯定感に繋がります。
自分のおかした失敗や間違いではありますが、自分自身を他人のように扱うというのは大切な処世術です。自分だから責め立ててしまいがちですが、他人ならそのようにはしないはずです。
そして、感情と行動を区別して何ができるのかを考えることで、感情に支配されている時よりもスムーズかつスピーディに次の行動に移っていけるはずです。こうしたことを続けていければ、失敗をしても対処できるようになり、自分に自信が持てるようになります。
③自己肯定感が低いときは、自分を高めるチャンス
自己肯定感がないとついつい相手のペースに巻き込まれてしまったり、自分のことを大切にすることができなくなってしまいます。
そして、ネガティブなことに遭遇をすると「もうやってらんない!」と落ち込むこともあるかもしれません。そんな時こそ自分自身を大切にできる、自己肯定感を高めることができるチャンスです。
きっとこの文章を読み終えたあなたは、新しい人生のいっぽを踏み出そうとしていることに自分自身で気づいてあげてください。
人は誰でも変わることができます。自己肯定感を高めて、自分の人生を自分の力で力強く歩むきっかけになりますように。
次の記事に、自己肯定感を高めるワークブック付きの記事を書いていますので、ぜひ自己肯定感を高めるワークと3つの習慣を通じて自分の人生を変えるきっかけを掴んでみてください。
公認心理師:吉田澄央
ライフファクトリー東京代表。公認心理師でもあり催眠療法士として活躍。「改善するカウンセリング」の実現のために、今まで1万回を超える精神科診療に同席。現役の心理師でありながら日平均来院数1000人以上の精神科医院にて、患者相談部門の事務長を任される経歴を持つ精神科医療分野のプロフェッショナル。
吉田心理師の監修:「不安障害」記事一覧
吉田心理師の監修:「統合失調症」記事一覧
吉田心理師の監修:「アダルトチルドレン」一覧
吉田心理師の監修:「うつ病」記事一覧